BLKC 149回目

ここ暫く、3ペアある道場の鍵の1つを預かっており、
木曜には道場の扉を開けることが期待されている。
なので、6時前には道場に着けるように職場を出る。
しかし土砂降りの雨で、交通渋滞も凄い。
しかも道場前の駐車場が満車で、少し離れた裁判所前に停める。
雨は少しはましになっていたが、びしょ濡れになって道場に到着。
 
いつものことながらJDがジョークを飛ばしてくる。
「yasu、シャワーは普通は稽古後に入るもんやで。稽古前に入ってどないすんねん」
これぐらいはフラ語でも分かるようになってるからフラ語で切り返すが、
やっぱり面白い奴やな、と思う。
彼はフラ語とドイツ語しか分からず、コミュニケーションも取りにくいが、
同じリバ剣同士、稽古も試合も一緒に行くことが多く、気心もよく分かってきている。
ライバル視してるよね、と思うことも度々ある。
 
来週末にBernで昇級審査とセミナーがあり、JDとMFKが1級を受けるので、
形の稽古を一緒に行う。
JDはよく一緒に形を稽古しているし、様子は分かってる。
でもMFKは形の稽古をあまりしていないので、結構大変。
 
それを見ていたのだろう、稽古開始前にオリヴィエが
「今度審査を受ける者、形3本目までやれ。他の者は半座で見学!」
いろいろ思う所はあった…。
 
で、稽古開始。
準備運動、素振りに引き続いて、連続打突の稽古。
足、身体の運び方、手の内、気合いの問題を言いたいんだろうな、と思いながら稽古。
果たしてそう。
連続篭手→面打の時の手の内と身体の動きはイマイチ苦手だったのだが、
オリヴィエから「そうや!」と声をかけられ、ちょっとホッとした。
ただ自分では足の運びがまだやなぁ、と思うんだよな。
  
面をつけてからの稽古は基本稽古と地稽古を平行して行う。
だから最初から地稽古。
無級者の人との地稽古からスタートしたが(ゼッケンが無く未だに名前が分からない)、
どうしたらいいのか戸惑った。
何度か当たっているのだが、なかなか自分から打ってこない。
打って行くと竹刀で防御される。が、受けるだけで返し技は無い。
防御されるというのはこちらの攻めがまだまだ甘い、ということだが、
積極性が無いのはちょっと困るなぁ。
 
次はスイスナショナルチーム女子の大将、AC。
足をよく使うなぁ、と思う。
身長差があるので間合いの点では僕が有利なはずだが、
攻めあぐねてほんのちょっと居着いた時にスパーン、と面を食らう。
面を打ち込んでも、返し胴をトライされること2,3度(胴は入らなかったけど)。
自分としては遠間の位置でいろいろと図って、スッと攻め入って飛び込む、
ということをこの前から考えているが、上手く行かず。
打たせてもらえず…。
 
次はKF。
彼の間合いはACと違って近間が多い。
彼のスタイルにも慣れているのだが、やっぱりちょっとした居着くタイミングを上手く捉えられる。
それに、ここからでは面は打てんやろ、と思うところからでもきちんと面を打って、引いて残心をとる。
上手いなぁ、と思う。
自分の間合いにできるようにしようとするが、それも上手くいかない。
1本も上手く打てなかった。
 
CH。彼女はあまり待てないようで、思ってもいない時に打ち込んでくる。
うーん、捌けるんだけどなぁ…。
攻めての飛び込み面は上手くいったが、抜き面はダメ。
  
オリヴィエ。
このところ、師匠との地稽古で悩みまくり。
オリヴィエは「最近のyasuとの地稽古はオモロいんよ。
以前は指導稽古と思ってやっていたけど、最近は試合稽古のようにやっているんだよ」と言ってる。
自分はどうしたらええんやろ。
打ち込んでも返し技で捌かれるだけ。
時々は出端篭手を打ち込んで「お前の出端篭手はええぞぉ」と言ってくれるが、
面などは全く打ち込めない。
今日の地稽古も頭の中に???が沢山ついた状態で開始。
面を打ち込むが、抜き胴を浴びる。追っかけて面に向かうがダメ。
ちょっと待ち気味になって、オリヴィエも待っているようなので、諸手突きを打つ。外す。
突きはこう打つんや、というように、片手突きを食らう。これは外れる。
上の者と稽古する時には突きをしてもいいぞ、と言われ、
突きも1つの技として使うことが多くなり、突きは怖くなくなっている。
Contra-attackの胴は殆ど反射運動で打っている。
当たったかもしれない。
最後の1本勝負では、面を浴びて終了。
 
S。彼は2級と言うが、長くやっているはず。10年前の道場の写真にも彼は写っている。
逆に出端篭手を浴びたのはまずかったなぁ。
 
最後にJD。
彼のスタイルも分かっているので、本当は篭手−面返し胴というのが一番の手だと思う。
自分ができたのは篭手−胴。でもこれでもOKだった。
JDは上に跳ぶのを止めないといけないな、と思う。
  
稽古後にACにいろいろコメントをもらう。
この前のEuropean Kendo Championshipでも足を使って良い結果が得られたとのこと。
遠間での攻防はACも考えているがなかなか上手く行かない、ということ。
やっていくうちに分かっていくと思うよ、と言ってもらう。
 
オリヴィエには「yasuは待ち過ぎや」と言われる。
「いいタイミングを探したりするからだよね」と言うと、
「6段相手にできると思うか?俺も8段の先生相手にはでけんぜ。
上の先生相手の時には、自分の気持ち、姿勢が充実したら打ち込む、ということを考えた方がええ。
そのようにやっても上の先生には捌かれるだけやけどな。
頭でええタイミングや、と思った時にはもう遅いんや。
気持ちを大切にせぇ。考えるな。
早急な結果を求めるな。これは何度も言ってることやな。」
自分がreadyとなったら打ち込め、っちゅうことは相手のことはあまり考えるな、ということ?
でも相手の剣を感じることをせぇ、とも言ってたやん、とも思う。
余計に分からなくなる…。
  
稽古後に仲間と飲みにいく。
「オリヴィエとの地稽古は何を考えてやってるん?」と聞くと、
「彼が何を望んでいるかを考えてやってる」という答えが出る。
本当にそれでいいのかなぁ???
まぁ、今度の稽古からはもっと積極的に攻めて打ち込んでいこうと思うけど…。