セミナー in Filzbach 1日目

朝の時点では体も辛く、明日昼から稽古に参加しようと思っていた。
鼻が詰まっているし、体の節々が痛い。
今日出発しないならゆっくり仕事しよう、と思い、普段どおりに職場に向かう。
職場に着いたら、ちょっと楽になっている。
どうしようか、また迷う。
兎に角、できるところまでスピードアップして仕事して後で決めよう、そう思う。
昼飯を抜き、猛烈に働き、15時に一応やるべきことは終結。
よし、行くぜ!
車で高速を飛ばして家に戻り、荷物をまとめる。
忘れ物の心配は大…。まぁ何とかなるさ!
   
16時15分に自宅を出てMetroに乗り、Lausanne Gareへ。16時45分の列車に間に合う。
今回のFilzbachは初めての地。順調に行っても到着は20時33分。
BernとZürichで列車を乗り継ぎ、Ziegelbrückeで列車からバスに乗り換える。
最後のバスが不安だ。ドイツ語圏だから…。
ほぼ1時間ごとに乗り換えるので眠ることもできず、本を読んで過ごす。心地よい時間。
検札に来た乗務員が"Bern乗換えだからね"、とわざわざ言ってくれる。
いつものことながら丁寧だな、と思う。
Zürichで乗り換える頃にはもう暗くなってきた。
Ziegelbrückeに着いた時には雨まで降ってきた。
バス乗り場が駅の反対側に2箇所ある。
どっちや?乗り継ぎは6分しかないぞ。焦る。
兎も角、勘を頼りに一方へ向かう。ラッキーにもFilzbachと書いてあるバスが見える。
運転手に確認し、乗り込む。
そこからが大変だった。バスの停留所の案内がない!
周りが暗くて何も見えない。バスはどんどん山道を登っていく…。
こんなところで降り場所を間違えたら死んじまう、そんなことを思う。
そんな時、救いの神!
Näfel-Mollisの駅で竹刀を持った人が乗ってきた。
あれっ、防具は持ってないけど、あれは竹刀袋だよなぁ…。
彼は後部座席に陣取っている。車内のガラスの反射で彼の動向をチェックする。
でも念のため、途中で止まった"Filzbach"という停留所で
"Zeigen Sie mir an der Bus-halt, "Filzbach Post ", bitte."
とうろ覚えのドイツ語で運転手に声をかける。
「次の次のバス停だよ」という意味のドイツ語を言ったのは分かる。ホッと一息。
2つ目のバス停で降りる。竹刀袋を持った若者も降りた。
「どこから来たの?」
「Lausanne。君は?」
「地元」
「じゃあよく知っているよね。初めて参加するの?」
「うん」
そんなことを言いながらSportzcentrumに到着。
結構広い会場で少々迷うが、剣道の掛け声を聞きつけて道場を見つけた。
  
NPがオリヴィエと形を稽古している。
ナショナルチームは別メニューで別の道場で稽古しているはず。
オリヴィエに参加していいか尋ねた後、形の稽古に加わる。
自由稽古であった。
顔なじみのWinterthurのTDが形の稽古をしていたので一緒にやる。
言っては何だが、結構ひどい。ツッコミ所満載。
TDは明日初段の審査を受けるのに5本目までの形が必要なので、
気づいたことをコメントする。
仲がいいので少々言っても大丈夫。
分からないところはオリヴィエに改めて問う。
   
稽古後、部屋に向かう。オリヴィエと同室。
彼は昇段審査の担当なので、受審者のデータ入力をしている。
その後剣道の話などを0時過ぎまで行い、就寝。