BLKC 117回目

稽古に向けて、職場での仕事は朝6時から開始。
17時を少し回ったところで、仕事は予定通り終了。
車で職場を飛び出す。
ただ、稽古に行くと決めたものの、やはり不安が残る。
どんな稽古をしたらいいのか、あるいはできるのか。
みんなに迷惑をかけるだけじゃないのか。
そんなことを考えながら道場の扉を開ける。

丁度着替えてきたオリヴィエと出くわし、怪我の状態、
月曜の稽古で怪我が悪化していないかどうか、尋ねられる。
大丈夫だということ、そして自分の抱いている不安について率直に述べる。
そこでオリヴィエは、
「剣道は一人でやるものではない。相手によって対応を変えるもの。
女性、老人、子供、そして故障者、
いろんな相手に適切に対応するのも大切で、それができなければならない。
そうやなぁ、今日から地稽古1,2本をやってみろ。
俺が左片手上段の方法を教えるから。
これはyasuにとっても、そして相手にもいい稽古、経験になるから、
不安がらずに一度やってみろ」、と言ってくれる。
不安が完全に払拭された訳ではないが、気持ちは楽になった。
有難かった。
            
更衣室でも装具をつけている右手のことをみんな尋ねてくる。
JD、NP、BF、子供ちゃん達。
みんなの顔と声を聞いてちょっと胸がギュッとなる。

着替えて道場に入り、月曜に置いて帰った防具と38の竹刀を取りに行く。
そこでATと出くわす。
「yasu、右手を怪我したって聞いたわよ。大丈夫?
私と同じね。私は丁度病院から帰ってきたところで、剣道を再開していい、と言われたの。
3ヶ月かかったわ。この病院は手の専門だから、そこに行くといいわよ。
かかった先生はムエタイで同じ故障をした経験があって、だからとても親身だったし。
同じ先生にかかれるといいわね。
ただ凄く混んでるから、最初の時には予約外で多分2時間は待たないといけないけどね。
今日から左片手上段でするんでしょ?オリヴィエが言ってたわ。
いい経験になるわよ。」
そういった後、畳上げの時間を利用して、テーピングの方法を伝授してくれた。
何もつけずに稽古に臨もうとしていたが、適切なテーピングをしていた方が安全だ。
         
準備運動からはじまり、かくして、稽古にフル参加することになった。
基本打ちの時には、相手は籠手を禁じられるのでやっぱり迷惑をかけているな、と思うが、
みんな「心配するな!」、と暖かく声をかけてくれる。
地稽古では左片手上段を開始。
結局2本では済まず、5,6人と地稽古した。

一人の非級者を除いて、全て3段以上の有段者相手。
中でもKGと地稽古できたのは本当に嬉しかった。
彼は今日の稽古を最後にまたUKに戻ってしまうので、
今日の地稽古をお互いに楽しみにしていたため。
上段初心者の自分を慮って手加減してくれているのは明らかだけど、
自分のできることを思いっきりしようと思う。
面は1本決めさせてもらったが、突き、籠手はしっかり浴びた。
「上段からの面、予想以上に速かったぜ」と言ってもらう。

4段のACは左手の動かし方について、地稽古中に指導してくれる。
オリヴィエとの時には、2人とも左片手上段での稽古となる。
左籠手、面等、思いっきり喰らう。
何であんなに正確に速く、そして次々に打てるのだろう、と思う位。
身を持って指導してくれる。
非級者の時には体当たりを食らわせられるような場面にも遭遇して、
ちょっとビビったものの、何とか無事終了。

稽古後にオリヴィエからさらに指導を受ける。
足についてはどちらが前でもいいとのこと。
踏み込みのことを考えると右前の方が今までと同じで分かりやすい。
              
これから暫く左片手上段の稽古を続けることになる。
いい経験になるといいなぁ。