新出去定

初稽古をようやく終え帰宅した後、「赤ひげ」を本格的に見始める。
3時間は長い。途中で眠ってしまった。夜中3時に目が覚めて再度見はじめる。
    
赤ひげこと新出去定。
この映画は見たことがないはずだ。
なのに…。
ヴァレンシアで自分の言ったのと同じ言葉を彼が発したのには本当に驚いた。
バルセロナにいる友人から、その後で叱られたものだ。
剣士としての心ができていない、として。


                   
自分は赤ひげのような男ではない。
ただ俺が目指すべき男の一人だと思う。
               

なぜ髭を蓄えるようになったのか、自分でも分からぬ。
そして、その顎・口鬚を左から右に掻き上げる去定の癖。
それが自分にもある。
そんな共通点に気付いて、改めてハッとした次第。


       
今晩、何度泣いたことか。
形ばかりでなく、心根からこんな男になりたいと思った。