変な夢を見た。
起きた途端に詳細は忘れてしまったが、
自分の姿形だけは印象深く覚えている。
何故か、髪の一部が茶色で髭を蓄えた顔貌。
今の自分は少し長めに伸ばしたフルフェイスの髭を蓄えているが、
髭も髪も白いものがかなり混じるようになっている。茶色ではない。
多分、昨晩読んだ「赤ひげ診療譚」が原因であろう。

その中に惹かれる言葉を見つける。
「人間のすることにはいろいろな面がある。
暇に見えて効果のある仕事もあり、
徒労のようにみえながら、それを持続し積み重ねることによって効果のあらわれる仕事もある。
おれの考えること、して来たことは徒労かもしれないが、
おれは自分の一生を徒労にうちこんでもいいと信じている。」
これは赤ひげこと新出去定の心中の言葉。
自分はまだまだ野心がありすぎる。
捨て切れることができていない。
だからこそ惹かれるのだ。
でもいつかはそんな心持ちになりたいものだ。