Firenze 2日目(最終日)

ホテルは室温調節ができなかったようで、夜中に寒くて何度も目が覚めた。
掛布団を探すがなかった…。
6時に起き出してシャワーを浴びるがぬるい。しかも段々温度が下がってくる。
寒くてたまらず諦める。
乾布摩擦やな、と思いながら擦っていたが
寒かったので、もう一度シャワーをトライしたところ今度はとても熱いお湯が出てホッとした。
朝食をしっかり摂って、ホテルを出ようとしたところで電話が鳴る。
友人がホテルの近くに来ているとのことで慌ててホテルを出る。
落ちあって、Uffizi美術館へ。
話しながら歩いていたら、道を間違えてへんな方向に。
予約時間のこともあり、途中で何人かの人に尋ねながら小走りで戻る。雨が辛い。
10時5分頃に到着するが、イタリア時間のせいか何の問題も無く処理され、拍子抜け。
ボッティチェリの「春」「ヴィーナス誕生」などがメインなのだが、
僕の心をとらえたのはダヴィンチの"The Adoration of the Magi"だった。
光の関係かすごく見にくい。
未完成で色彩も乏しく質素な感じなのだが、どうしても心を捉えて離さない強い力があった。
ずっと見ていたかった。
後で写真を買ったけど、実際に見た時の色目とは違った。
もっともっと簡素だ、本当は。
その簡素さの中でこそ幼子のキリストの純粋さ、高潔さが映えるんだと思う。
              
その後近くのトラットリアで昼食。
ラザニア、ミラノ風カツレツとサラダを摂る。
久しぶりのカツ。"Wiener Schnitzel"ともちょっと違って、薄切りのカツ。
美味しかった。イタリア料理最高!
         
次にDuomoに行く。
外観の装飾に比べると中は意外にシンプル。
ストラスブールやケルンのカテドラルなどを見ているので、内部が意外に明るいなと思った。
パイプオルガンもあったがちょっと小さかった。
        
アカデミア美術館ではミケランジェロのダヴィデ像を見る。
手が異常に大きく、友人がその理由を解説してくれた。
何のことは無い宗教画にちょっと心を惹かれたりするのは何故か分からなかった。
宗教のことをよく知れば、その理由が分かるのかもしれないが、
無知な状態でも心に響くことがあるのは喜ばしいことだ。
        
電車の時間が迫ってきたので、駅で少しお茶をする。
喧騒の中で暫し話をして、17時の列車でフィレンツェを後にする。
読書。ボローニャ近くでは雨は雪に変わる。
ミラノに10分遅れで到着し、乗り換え。
サンドイッチを食べてから寝ようとしたが、日本人のおばさんに声をかけられ話をすることになる。
30年以上Lausanneに住んでいる方らしい。
ただ話の内容にはかなり閉口し、途中でかなりうんざりした。
しかし2時間以上話し続けられ、結局眠れず。
Lausanneに着くと雪景色。
この2日でまた20cm程積もっていたよう。メトロの駅から家まで坂を歩く。
雪は辛いが、でも楽しい。
音が消えるし、街灯のオレンジの光の中に降り掛かる雪がとても綺麗だ。
寒さなんて吹き飛ぶ。
帰り着いてそのままベッドに。