Firenzeへ

仕事の書き物ができずに眠り込んでしまったため、朝3時頃から起きて書き物に勤しむ。
一応カタはつけてボスに送付したのが午前5時。
いつもは旅に出るにもしっかり朝食を済ませてから家を出るのだが、今日は時間がない。
シャワーをして5時40分に家を出る。Ours発5時50分のメトロに乗り駅には56分着。
掲示板の案内にミラノ行きが表示されておらずちょっと焦ったが、別の所にはちゃんと出ていた。Croissant、Pain au chocolatとCappuchinoを購入。
6時20分のミラノ行きは直通。
こんな朝早いのに満席。座席表示を見ているとLausanneから出る人が多い。
僕の隣の席は空いておりゆったり座れたが、前後が狭かったのが難点。
あと、Cappuchinoの蓋が緩かったようで、こぼれてセーターがコーヒーまみれになった。
黒っぽい服だったので目立たないがコーヒー臭が残った。
     
スイスからイタリアに抜ける。
平地ばかりになって起伏の乏しいイタリアの地形はかなり物足りない。
雪を頂いたスイスアルプスが勇壮な感じでカッコエエなぁ、って思った。
ミラノ着は少々遅れ10時前。10時15分のナポリ行きに乗り換える。
列車は超満員。
予約の指定席券を持っていないのに指定席に座って、本当の持ち主が来て入れ替わるという光景を何十回と見た(数回ではすまない)。
フィレンツェは2駅目。12時ちょうど、予定通りに到着した。
     
ちょっと早かったがホテルにチェックインさせてもらい、昼食の店を探しに出る。
町中を越え、ポンテ・ベッキオを渡り、南に下る。
地の人がよく入っている店に入ろうとしたが満員で気がひけて、その近くの店に入る。
リゾットを食べたかったのだが、無いといわれたので
ポモドーロとバジルのスパゲッティと赤ワインで昼食。
やっぱりパスタのゆで加減は最高!ソースもとっても熱くシンプルなパスタだったが、
とても美味しかった。
スイスのパスタはやっぱりゆで過ぎ!
       
今日会う方に電話を入れ、待ち合わせのことを話す。
初めての声は大きくて元気があって、かなりビックリした。
早めに会うことになり、予定変更。
サンタ・クローチェ教会に行く。多分明日はここには来ないだろうから…。
白い教会。ドゥーモもそうだが、白っぽい教会が多いのがフィレンツェの特徴なのかな。
その外壁の装飾は圧巻。
ストラスブール教会などの外壁もすごかったが、同じような感じ。
中に入ると、教会だがすごく明るい。
入って右すぐの宗教画を見て、なんかグッとこみ上げてくるものを感じる。
ガリレオやロッシーニの墓石もあった。

その後、Republic広場で待ち合わせ。今年初めての焼き栗を買って食べて待つ。
電話してくれていたのに気がつかなかったが、向こうが気がついてくれた。
予想通りの人。
挨拶をして町中を彷徨う。
観光というよりもダベリながら散策する、といった方が正しい。
剣道の話、仕事の話。真面目な話が多かったな。
でも寒かったのでカフェに入ってコーヒーを飲み(2回)、ずっとダベッてた。

夕食は同行者の方を含めて3名で。
街の南側で辺鄙な所にあったので、かなり心配だったのだが、
イタリア人が薦めてくれただけのことはあり、本当に美味しい店だった。
アンティパスタはそれ程でも無いな、と思ったのだが、
プリモのパスタとリゾットからは本当に美味しかった。
ゴルゴンゾーラとカボチャのリゾットに洋梨。
スカンピ、エビのパスタ。
日本人の口にも本当に合う。
で、セゴンドはフィレンツェ風ビフテキ。
調理前に持ってきてくれたが、1kgくらいあったろうか。
外はカリカリ、中は真っ赤。
僕らはそのままの味付けで食べたが、イタリア人はオリーブオイルをさらにかけたりしていた。
外はちょっとしょっぱいかな、と思ったが、全体ではいい塩梅。
エスプレッソで締める。
話はまた仕事の話に。同行者の方はどうも合わないのか、先に帰られた。
ゴメンナサイ、と思った。
        
真面目な話だったので、ワインを思いっきり飲んだ頭でしっかりした返事ができていたか心配。
ただ、立ち位置が僕とは違うな、と思った。
経済を度外視した研究と、経済を考慮する会社との立ち位置の違い。
自分は純粋な研究畑でしか生活していないので、
そういった面でも社会からはちょっと浮いているのかな、とも思う。
そういう社会はそういう社会で必要なんだけど。
会社とアカデミア。これをどのように結びつけ、発展させていくのかはよくある問題。
こういったことはもう少し若い頃は自分の仕事とは思っていなかったけど、
そろそろ自分も真正面から真面目に矢面に立って考えないといけない年になってきたんだろうな。