Aarau剣道セミナー1日目

Aarauでの剣道のセミナー(stage)初日。
夜中から寝汗をかいていて、おかしいと思っていたが、ちょっと発熱。
風邪を引いたよう。
でもどうしてもセミナーに行きたかったので、風邪薬を飲んで、
電車でAarauに向かう。2時間の道のり。
社内で乗務員に、「今日はベルンで乗り換えてね」と言われる。
特別列車が今日だけ出ていたよう。
駅を降りて会場に向かって歩いていたら、途中で車が側に停車。
「あと80m位やで」、とドイツ語。車の中を見ると防具と竹刀。
「有難う」と言って別れる。

会場は意外とせまい。40名定員のセミナーということだったが、実際は先生を含めると35名(防具なし2名を含む)。
残念ながらローザンヌからは僕だけ。心細かったが、一度出稽古に行ったジュネーブ組、ベルンカップでの知り合いに会い、ちょっとホッとした。

先生は網代先生。日系スイス人のTJさんが通訳。
彼のドイツ語は普通のモノだったが、稽古の時に号令をかけていた人のはスイス・ドイツ語だったので、本当に分からなかった。数字ですら聞き取れない。これには閉口。途中で法則に気がつき、ちょっと分かったけど…。
                  
稽古は基本を丁寧にしていくもの。素振り、切り返し、基本技と間合い。
これらをみっちり2時間半。最後の30分だけ、地稽古というものだった。
当初、先生は打ちこみ稽古や掛稽古も予定されていたのだが、時間がなくなったよう。
素振りはトータル200本位になったか。途中で2回ほど落ちた。
切り返しも10本位した後、体育館の長い方を使っての切り返しに。
しかも元立ちに「速く」、「もっと速く」、「もっともっと速く」、とスピードをどんどん上げさせて6本程。これだけで本当にバテた。
間合いの稽古の時にはペアになった相手が悪くてあまり稽古にならなかった。何本で交代、というのも全く無視されるし、元立ちになってもらうときに、竹刀を斜め下に下げてしまうので、間合いの稽古にならない。文句を言うと、「籠手打ちが痛い」とか「年だから」とか言われてしまう。うーん、せっかくセミナーに来たのに残念。この稽古が今日のメインだったのに…。
                       
網代先生は面白かった。
初めてスイスに来られたらしい。
でも先生の初めの言葉が凄かった。
「これから面をつけますが、稽古が終わるまで途中で面をとることは認めません。絶対に外さないでください」
日本語で聞いた僕がショックを受け、時間差でスイス人がショックを受ける。その後微笑んで、「心配しなくていいです。途中できちんと休憩をとりますから、その時に水を飲んでください」、と。
ほぼ1時間毎に休憩があったので、助かった。
                         
稽古中、英語で説明・指導をされたりもした。
稽古後の全体への挨拶も英語。通訳は要らない。
「私の英語はブロークンです。でも、あなた方は私の英語を理解せねばなりません。」
とおっしゃった時には一同大爆笑。
休憩中に仕込んだ「浪人(Ronin)」ネタを話題にされたり(勿論英語で)、
ユーモアもあった。
                  
先生のセミナーは明日と、来週末の3日。
さて、しっかり食べて、寝て、明日に備えよう。