BLKC 64回目

稽古前に色々あったが、道場には早目に到着しておきたかった。
前回の稽古での自分の態度、心構えが、
準備不十分であることに起因することが考えられたからだ。
稽古開始30分前には着替えて道場に入った。
合気武道の稽古が行われている。
竹刀を取り出して中結と弦をほどき、新たに張り直す。
ゆっくり丁寧にやりながら、前回の師匠の指摘を反芻する。
心が落ち着いてくる。
道場に来る時に、恐れや来たくないという気持ちが若干でもあったのは
否めない。しかし、この時までににそれは消滅した。
そこにEGSの姿が目に入る。おおっ、懐かしい。2週間ぶりだ。
彼と稽古できることが本当に嬉しいと思った。
師匠やSBも後で登場。
師匠を見た時にはやっぱり一瞬身構えたが、稽古できる嬉しさが勝った。
                       
全員でも10名足らずの寂しい稽古。夏休み期間だからしようがない。
稽古は木刀の基本から。
帯刀の仕方、抜き方、握り方、構え方からの基本を丁寧に説明される。
これは僕にとっては厄介。
すべてフラ語で知らない単語が多く、落ちてしまうことが多い。
その後、木刀による基本稽古法をやっていく。
間合いと応じ技の形を再認識させることが狙いだったようだ。
小一時間をこの稽古に費やす。
              
その後面をつけ竹刀での稽古に移る。
間合いを考えた面打ち、二足一刀の間からの面打ち、抜き胴、返し胴等々。
木刀の稽古があったため、より一層間合いを考えて打ちこむことになる。
KFと当たったのが面打ち。
剣先の攻め合いがわからん、と前回言っていたことを憶えていてくれたよう。
口では何も言わなかったが、いろんな剣先での攻めと間合いへの出入りを
見せてくれた。
回り稽古をしていたため、師匠と当たった時が丁度、抜き胴の稽古。
ここで捕まる。
「間合いはええ」らしいのだが、その後の体位、足捌きに難があるよう。
そこで、師匠が引き胴をするようにみんなに告げる。
「yasu、これで前には進めんぞ、へへへっ!」
わざわざ僕の目の前に来て一言はさんでいく。
頭では分かっているが、引き胴ができない。足が引きの形にならない。
師匠との稽古では体得できなかった。
隣のSBに移って横に踏み出すような足捌きを言われる。
SBが思いきり飛んでくるので、つられて前に踏み出してしまう。
「何で前に出んねん。間合いはええんやから前に跳ぶな!」
と、横から師匠の声。見られていたようだ。慌てて是正する。
その後暫く稽古を続け、地稽古へ。
まずEGSに当たる。時々面をあからさまに空けられるのだが、
安易には打ちにいけない。
中途半端に打ちにいくと返し技で対処されるのがわかっているので、
いろいろ考えるのだが、なかなかいい案が浮かばず、今回も不発。
次回は逆に同じ時に誘ってみようか。
抜き胴は失敗。面を打ちにくるとよんだが、
タイミングが早すぎてまだ胴が空いていなかった。
待てなかったことを反省。
次にIM。中心をしっかりとるように師匠が教えているので、なかなか空かない。
打ち間に入って打とうとしてもこちらの竹刀が中心を逸らされてしまうことが多々。
でもそこから攻めてくることは少ない。
逆に、手元を空けさせて単純に胴を攻めたり、誘って返し胴に持ち込んだりしてみる。
胴は苦手なので、稽古させてもらった感じ。
MKF。彼女とは身長差が大きい。出篭手を狙ったりしてもなかなか難しい。
1本勝負の時には、やはり面で1本。決めたと思ったのに、続行される。
(稽古後、「面入ったけど、続けちゃった」と言われ、ちょっとホッとした。)
次にBF。IMとのことがあったので、
打突タイミングと歩幅に気をつけて抜き胴を何度かトライ。
あと同じような背格好なので鍔迫り合いに持ち込もうとするが、
スルッと抜けられてしまう。
1本勝負では中途半端な打ちになってしまい、決まらず。
最後にEGSとの1本勝負。
こちらの面も彼の面も中途半端。剣先での攻めはトライするがうまくできない。
攻められる方が多かったと思う。
でも、来るぞ、というタイミングが見えたので出端篭手へ。
「出篭手、1本!」
師匠の声。一瞬何が起こったかわからなかったが、
早々に1本を決めて稽古を終えていた師匠が見ていたのだった。
蹲踞して分かれる。
「タイミングよかったぞ。でも篭手はもっと真っ直ぐ打つこと。
斜めからになってたぞ。」
と、師匠から言われる。
稽古終了。
先週ボロクソに言われ、凹み続けていた稽古より、
全然いい稽古ができたと思う。気も入っていたし。一番の目標は達成。
畳を戻している時に師匠が抜き胴の残心、1本の判定について説明があった。
手についてはコメントがなかったので、質問しようと思ったが、
勇気が出ず、質問できなかった。
道具を片付ける段になって、恐る恐る質問。
"Quand j'attaque NUKIDO, est-ce que c'est possible pour avoir IPPON,
si ma main gauche est sort de SHINAI ?"
フラ語で聞いた。間違っていることは覚悟で聞いた。
でもわかってくれたよう。そこから手の話で一講釈。
でもフラ語。大まかなことはわかったが、本来は英語で聞きたかったな。
シャワールームではBFと話す。何だか剣道を続けることにためらいが出ているよう。
稽古中に師匠にgrand MENの指導を受けていたな。
僕より年上で級者。体が固くてきちんとした動作ができないこと、進歩が遅いこと、
などで悩んでいるよう。
「自分も同じやねん。師匠からボロクソ言われてんの、見とるやん。」
と言うと、ちょっと笑顔に。続けよう、とお互いに言ってシャワーを終える。
              
ちょっと気持ちが戻った。少しはましな稽古ができたと思う。
夏期休暇中で稽古日数が減り、人数も少ないが、
その分、より密度の濃い稽古になっているようにも思う。
                     
このあと雀の一件、財布の一件などがあり、帰宅は午前様・・・・。