ジュネーブでの出稽古

昨日の本道場で誘われるがままに出稽古に向かう。
6時15分に待ち合わせ。待っている間に羊の群れと牧羊犬、羊飼いが横を通り過ぎる。
うちの職場の敷地で羊がいるのは知っていたが、夕方に連れて帰るところは初めてみた。
賢い牧羊犬。くるくると大きな弧を描きながらきちんと羊の群れを束ねて牧場の方に誘導している。
そうこうしているうちにみんな集まり、うちの道場から5名で相乗りしてジュネーブに。
途中「GEIKO」と言った訳を聞き唖然とする。
「ウォームアップの後はJIGEIKOオンリー」。
自分の尻の軽さ、無鉄砲さに呆れつつ、運命を受け入れることとす。

最初30分は3人の子供ちゃんを含めた基本稽古。
この際にも全く指導は入らず、ずっと動きっぱなし。
子供ちゃんの元立ちになる時に少し休める程度。
お互いの掛稽古も含め、30分だけで息が上がる。
その後、回り稽古の要領で地稽古に突入。
1時間強の地稽古となる。ベルンからのU先生を除く15人程の全員と当たった。
実際ノンストップ。
ジュネーブのKENDOKAは自分より上背があり体格もゴツイ人ばかりで、
それだけで気おされる。
胸を借りるつもりというより、胸を借りて稽古させてもらう。
攻めをしっかり意識した稽古を心がけるが、打ちこまれる事も多くなり、
繰り出す返し技、応じ技を考えるいい機会になった。
一人のジュネーブの先生との時には5回突きを食らった。
強くはなかったが正確に突かれ、
驚いたものの以前のようにビビったり怒ったりしない自分がいた。
面打ちをする時に刺されることが多く、隙があることの指摘と思った為。
稽古後の挨拶では、その事と打突後の手許の高さの注意を受けた。

実際30分経ったところで、どうしても息が上がってしまい、
お相手に1分程稽古の開始を待ってもらったし、
最後の方は自分から打ちこむよりも応じ技が多くなってしまったりした。
最後は殆ど気合いだけだった。
防具も道着も汗まみれ。
「これまでの人生で最高のシャワー」(by CG)を浴び、
「来月もまた来いよ」というジュネーブの仲間の声を有難く思いながら、
ローザンヌに戻ったのは11時を回っていた。
来月も多分行く。
もう一度ジュネーブの仲間と稽古したい。
次はもっと自分からの攻撃を持続できる恥ずかしくない剣道をしたい。
そう思った。