BLKC 41回目-1

稽古に行ってきた。どうしても形の稽古がしたかった。
更衣室でオリヴィエに「形の稽古の後、初心者の元立ちします」と告げる。
「ええんか?」、と尋ねられ、「ハイ」、と。
結局オリヴィエの取った方策は、短い打ちこみ用の竹刀で(右手で)初心者の打ちこみの相手をすること。その後は防具をつけた元立ちが一人立つので、一人ひとりに応じた稽古をオーガナイズすること。
「悪い所があったら元立ちと一緒に指摘していくこと。」

初心者は3名。一人は多分2ヶ月くらい来ている人。残り2人はホンマの初心者。
ホンマの初心者の打ち込みは竹刀のコントロールができていないので、力いっぱい打ちこみ竹刀を打ってくるか、軽く当てるかのどちらか。前者の場合、竹刀が短い分右手にかかる力が大きく、自分の右手首がヤバい。自分の身を守る上でも急いで竹刀のコントロールなどの説明をする。
なかなか直らん。後で元立ちになってくれた仲間も同様の注意を繰り返してくれていたようだが、稽古終了直前の疲れてきたところでようやく変化が出てきた、というところか。
2ヶ月くらいやっている人には元立ちに連続技などをお願い、初心者には基本の面、籠手打ちをお願いする。
正味1時間半。3人の初心者相手に悪戦苦闘。どこがアカンねん、と考えながら、手を見たり、構えを見たり、足を見たり・・・ また、順繰りで打って行くので、1人の説明しながらも次の人にも少し気を配る、というような感じになり、忙しかった。
初心者でも、充分フランス語ができない僕の説明では不満だったと思う。でも「有難う」と言われた時はやっぱり嬉しかったぁ・・。

稽古終了後オリヴィエからも「有難うね」と言われる。
「やっぱり難しかった。充分説明できへんし」、と答えると、
「そうや、教える事って難しいよなぁ。でもどこがあかんのか必死で探してたやろ、それが大事なことやねん。試合になったら相手のあかん所、サッと見つけて、そこを攻めるんやさかい。
彼らのうちの何人かは将来稽古に来ぇへんかもしれん。それはお前のせいやない。辞める奴は辞める、それだけのこっちゃ。
今日の稽古は彼らだけのものとちゃう。お前自身の稽古でもあったんやで。」

道着を脱いだ時、全然道着が重くなっていないのに気づき、悲しかった。早く自分でも竹刀を振りたい。それまではしっかり初心者の稽古に付き合ったり、仲間の稽古を見たりしていこうと思う。