日本の若者って

EPFLの人事の人と面談することがあった。スイスの大学と日本の大学の連携・交流をもっと深めるための相談。特に人的交流、交換留学について。
スイスから日本に行く希望者は多く、競争になる程なのだが、日本からは殆ど応募がないらしい。毎年、重点を置く対象国を決めて(去年は中国、来年はシンガポール等)、活動を行っているようなのだが、「日本は声をかけるだけ無駄」、と重鎮もはなから諦めているようなのだ。費用の負担などの問題があるのは確か。これについては、クレームを声を大にして付け加えた。
「でもね、同じ条件で他の国からは応募者が多数来るんですよ」と、言われるとちょっと悲しい。どこが、何が違うの、日本の若者?

こっちにいる日本からの若者を見ると、皆生き生きしている。大学などのアカデミック部門への留学生、一緒に剣道をするバレースクールの学生、音大の学生。みんな文化の壁にぶつかりながらも、でも自分の足でしっかり走っている。今の若者も捨てたもんじゃないと思いたい。でも、一方で海外に出たがらない後輩を数多く知っている。
「何でキャリアを中断してまで海外に行くねん。」
「独身で気楽だからできるんだ。」、などとも言われる。
僕なんかはもっと早く海外に出た方が良かったなぁ、って今でも思うくらい、視野、人脈が広がったことを好ましく思っているのだが・・・。あのまま日本にいたら、『仕事が忙しい』とか何とか言って、リバ剣なんて考えなかっただろうし。特にこの1年の変化は目覚ましい。日本にいたら絶対にありえなかった変化、変革。

今の若者は「安定志向」なんだろうか。それとも他に理由があるんだろうか?

「何をしたら応募者が出てくるんでしょう?」
僕には答えられなかった。こっちに来ている人に聞いても分からんのちゃうかなぁ。
面談後、かなり寂しい気持ちになって帰路についた。