BLKC 28回目

5時10分に仕事場を出て車で帰宅し、5時50分には道場に到着。道すがらみた温度計はー8度。道場内を見ると誰もいない。ロッカールームに向かうと、オリヴィエとラファエルが来ていた。ラファエルは日本で経済学の修士号を取って去年帰国。日本語が話せるので、道場に来た当初にとてもお世話になった。でもこのところ見ていなかった。目の手術をして、感染防止のために1か月は稽古を休んだとのこと。もう大丈夫なのでこれからは毎週稽古に来るらしい。
道場では形の稽古を始める。二コラとエリックの稽古のうち3本目までを見て復習していたら、ラファエルが「形、始めましょうか?」と言ってきたのでお願いする。1本目、2本目と進むが、ラファエルもあまり形は得意ではなさそう。1本目の仕太刀の時に間合いが狭くなり(打太刀のラファエルが下がらなかった)残心が充分取れなかった。2本目の仕太刀の時の抜きの時には、この前のエリックの言ってくれた左手の力のベクトルの事を忘れていた。カタチとしては上手くいっているが、意味はダメ。3本目、やっぱりトチる。仕太刀の時はまだまし。打太刀の時が問題。ラファエル自身も困っており、オリヴィエが指導に入る。
「打太刀の突きではいい剣道家の姿勢ではなく、前方に重心が移動してしまってバランスを崩している状態をつくるんや。そうするとやな、素直に左足からは戻れんようになるから、右足から戻るしかなくなるんや。で、同時に相手の突きを払うように木刀を持っていく。」
ポイントはアンバランスな体勢をつくること。確かにそうすると次の動作がスムーズにいく。
3本目を続けたかったが、ラファエルが望むので4本目に。でもお互いに構えのところからオリヴィエのダメ出し。八相の構え、脇構えの意味合いも教わる。脇構えは、昔の日本の鎧の弱点である相手の脇に切りこむための構え。木刀を合わせた後も互いの剣の力のベクトルを考える。そうすると次の動作への移行が本当にナチュラルになる。4本目を何度か稽古した後、形の稽古は終了。
エリックの準備運動に引き続いてマットの基本稽古。マットの時には素振りの回数が非常に増える。隣でアザレアがため息。確かにマットの稽古だけで本当に疲れるもんなぁ。早素振りはこの前のオリヴィエの教えを守って、リズムをちょっと崩して打突の部分に時間をかけるような打ち方を心がけた。2段打ちは不完全だったが、できるだけ組み込むようにアレンジして早素振りをした。
面をつけての稽古に移ったのは結構早い時間帯。切り返しなどもなく、いつもと違って間合いの稽古を中心に行う。何で?と思う。間合いで悩んでいたので丁度いい。二足一刀の間から、正しい打ち間に入り込んだ打ち込みからスタート。送り足から踏み込みに切り替えるところでちょっと戸惑う。次に一足一刀の間からの面打ち。その後、間合いに気をつけながら返し技を行う。少し進歩したかも。
あと、機先の制し方ということで「3つの先」を教わる。「先々の先」、「先の先」、「後の先」の3つ。これが各々出端、抜き技、刷り上げ技に当たるというもの。フランス語だったので、完全には理解できなかったが、この3つの言葉は日本語だった。
地稽古、1本試合を数本。リカルドとの際に、開始早々面を決めることができた。でもリカルドの態度が変。打ってこないので、リカルドの調子が悪いのかと思って、気を抜いた感じになった。稽古後にリカルドが「良かったけど、ちゃんと1本決まったと思っててもずっと緊張をつづけないとあかんで」と言われて、自分の認識が違っていたことに気付いた。他の人との時にも緊張を続けることができていないと感じているので、今後要注意しよう。1本はオリヴィエと。どのように入って行ったらいいのか分からず、やみくもに入って行ってもなぁ、とか、剣先の競り合いを長々としてもあかんしなぁ、とか思って中途半端に入って、結局有効打突なし。払ったりしても、きちんとかわされて、逆にどんどん打ちこまれ、何もできなくなるパターンに。かなりの上位者に当たる時にどうしてもこんな風になってしまう。二コラとの時には払い胴、払い面、出端小手などの色んな技を積極的に出していった。一部は成功。クレマンスとの時には面ー払い面を考えたが失敗し、面を取られた。セドリックには抜き胴を取られる。
今日の地稽古では積極的に色んな技を出すことができたし、月曜にサーシャに指摘された無防備に間合いを近づけることはしなかった。いろんな点で進歩したと思う。自己満足かもしれないけど・・・。