兎の眼
「人間は抵抗、つまりレジスタンスが大切ですよ、みなさん。人間が美しくあるために抵抗の精神をわすれてはなりません」
『×したこと
○見たこと
○感じたこと
○思ったこと
○いったこと
○きいたこと
○そのほか』
『情熱をうちこんだものには人間の才能はかぎりなくのびていくものらしい。』
「効果があればやる、効果がなければやらないという考え方は合理主義といえるでしょうが、これを人間の生き方にあてはめるのはまちがいです。この子どもたちは、ここでの毎日毎日が人生なのです。その人生をこの子どもたちなりに喜びをもって、充実して生きていくことが大切なのです。わたしたちの努力の目標もそこにあります」
「よわいもの、力のないものを疎外したら、疎外したものがダメになる」
暑くてよかった、と思えた日。
仕事の関係で、週2日は電車・バスでの小移動がある。
本を読む時間が増えたのは有難い。
でも、この本を公共の乗り物で読んではいけなかったのだ。しかも朝の通勤時間帯に。
ボロボロになった。
暑くてよかった。
昔読んだはずだったが、改めて新鮮な気持ちで読めた。
あちらこちらで腹から鼻にかけてテンションがかかり、
ハンカチを探さねばならなくなる。
心に引っかかりを残してくれる箇所がこれだけあるのは珍しい。
いい本だな、と思う。
と同時に、勝手にハッピーエンドをはなから否定していた自分が情けなくも思った。