808

いろいろな歌詞のことを書くが、自分は曲先行で聞く。
これはどんな曲でもそう。
どんなに歌詞が良くても、曲が悪ければ全く聞けない。
というか、歌詞は耳に届かない。
努力しないと、日本語の曲でも歌詞が入らない。
だから、誰もが一緒になって大合唱できるような場面で、戸惑うことが多かった。
歌詞が分からない…。
とても居心地が悪く、気持ちが悪かった。
今もそう。
  
小さい頃からずっとそうだった。  
音楽の時間、歌を歌っていても言葉は単なる音でしかなかった。
メロディを表すためだけの一要素でしかなかった。
歌詞なんて聞いていなかった。
 
曲先行で聞いているといっても、どうもメロディだけではダメらしい。
音質なども大切なもの。
だから(?)、ポップスファンなら誰もが通ると云われるビートルズの洗礼は全く受けていない。
彼らの曲で知っているのは多分2曲だけ。
それも譜面を通して知っている程度。
彼らのCD(レコード)を聴いた数十秒後、ボリュームを絞ってしまった。
最後まで行けない。
残念なこと、と時々友人から云われるが、聞けないのだからしようがない。
何度かトライしたが、挫折ばかり。
そのうち諦めてしまった。
 
だから歌詞を聞いている自分に気づいた時は、本当にビックリする。
実は音楽に限ったことではないので、
言語野に何らかの問題があるのではないか、と考えたりもする。
真偽は分からない。
異なる言語を使い、喋るようになってからは自分の言語野のことが更に分からなくなった…。  


 
"808 (Timbaland featuring Brandy)"
  
これは今、自分の中でずっとヘビー・ローテンションになっているもの。
"Eight-o-eight"という言葉をパーカッシブに用いているのがまずミソ。
これにシンセの弦の長音を被せる。
この対比の妙。
("can you hear me now"というフレーズでのコーラスの対比でも用いている。)
 
更にリズムを撹乱するコーラスワーク。
リズムを自在にコントロールするTimbaland。
彼ならでは、と思う。
 
とても面白い。
やっぱり革新的なことをしてるな、と思う。
こんな曲が発売されず、公式HPでフリーでDLされるのみ、
というのは何か悲しい。
  
ところでタイトルの808って、あのリズムマシーンのことだろうか?
歌詞からしてもそんな気がする。
あの当時、自分はRolandのものを使ってたんで馴染みは無かったが、
本当はあの808の音が好きだったんだよなぁ。