RBLDOJO 36回目

寒い。家の近所は‐5℃。もっと厚着するんだった、と思う。
バレースクールのStudio 4は灯りもなく、まだ暖まっていなかった。
   
オリヴィエが登場したが、初めから面を持ちだしている。うン?
「今日は初めの1時間は基本・技の稽古と地稽古を交互に行う。最後の30分は形」と。
面を着けて並ぶ時に「yasu、気を付けろよ。まだ身体が温まってないから最初から飛ばすな」と、声をかけられる。
いつも言われていること。
切り返しや基本打ちの稽古に引き続いて技の稽古。
回り稽古の順番からすると、オリヴィエとは地稽古できないなぁ、と思う。
技の稽古に移り、払い、張り(これは初めて)、抜き、攻め、鍔迫り合い、引き技等々の稽古をする。
            
この時に「yasu、来い」とデモの相手を務めることが多くあった。
真正面でオリヴィエの竹刀さばきを見ることができるのは本当に有難いこと。
相手を務めることで自分ができていないところがオリヴィエにも分かり、
訂正が入り、その場で直される。
払い:剣先の動きのベクトル。
張り:どこを支点にするか。
抜き:2種類の方法。相手の体格に応じた対応。
攻め:剣先の方向。
鍔迫り合い:腰を入れて押すが、その押し方のtip。
引き技:単純な引き面だけでなく、左手の回転でベクトルを変化させる方法。
こんな事を殆どマンツーマンの状態で学べた。
そして直後の地稽古で試そうとする。
相手が剣道家ならそういったこともできるのだが、バレースクールの生徒なので、そこまでは無理。
しようがないが、生徒の相手をしていて他人の剣道を見る目を養うことができるようにはなっているとは思う。
        
予定を10分延長して、形の稽古が始まる。
3本目までやる予定だったようだが、1本目でつまずく。
かなり無茶苦茶。1年生が多いからしようがないが、1本目は憶えていて欲しいな。
そんなことを考えていたら、此処でまたデモに駆り出される。
打太刀、仕太刀、それぞれの動作の意味を解説される。
なぜ打太刀の姿勢が崩れていないといけないか。
これは5本目の形を引き合いに出して説明する。
2本目はやらず、「5本目!」の号令で行うが、できる者は少なかった。
そこでまたデモ。
打太刀の態勢は崩れない。だから次に繋がる可能性がある。
それを仕太刀は押さえないといけない。何故?
そして最後に左上段に繋げる。なら、何故右上段でないのか。間合いの問題。
そういったことを丁寧に説明される。目から鱗。
本を読んだ知識を元にしたり、見よう見まねで形をするのでなく、
理合を教えていただくのは本当にためになる。
    
地稽古できなかったものの、本当にいろんなことを教わった稽古だった。
        
更衣室に戻る途中でバレー公演のリハを少しオリヴィエと見る。生徒も見ている。
ため息が出る位綺麗だ。男女ともにamazing!
「ダンサーは凄かったねぇ」と言うと、
「彼らは失敗することは考えてない。万一失敗してもそれを素直に受け入れる。
失敗することは彼らにはなんていうことはない。
自信を持って演技すること、それが一番大切にしていること。
yasuも剣道について、もっと自信をもっていいんやぞ!
同じレベルの者でお前ほど稽古してる奴はおるか?おらんやろ?」
と励まされる。
そこで一つの決断をした…。